Appleが将来のiPhoneとApple Watchに、3Dプリント製のアルミニウム筐体を採用する計画を進めていることが明らかになりました。すでにApple Watch Ultra 3でチタン筐体の3Dプリントに成功しており、この技術をアルミニウムに拡大する方針です。
この記事でわかること
- 3Dプリント製造とは?従来との違い
- すでにApple Watch Ultra 3で実績あり
- アルミニウムへの展開計画
- ユーザーにとって何が変わる?
- 実現時期は?
3Dプリント製造とは?従来との違い

従来のiPhone・Apple Watchの製造は、大きなアルミブロックを削り出す「切削加工」方式が主流でした。これは精度が高い一方、原材料の多くが廃棄されるデメリットがあります。
3Dプリントは金属粉末を層ごとに積み上げて成形する「積層造形」方式で、以下のメリットがあります。
- 原材料の削減:必要な分だけ使用し、切削加工よりはるかに少ない廃棄量
- 複雑な構造の実現:従来の切削では不可能な内部構造やテクスチャを造形可能
- 防水性能の向上:アンテナハウジング周辺など、アクセスしにくい箇所のシール性を改善
- サステナビリティ:100%リサイクル材料の使用が容易に
すでにApple Watch Ultra 3で実績あり
Appleはこの技術で重要な実績を持っています。
- Apple Watch Ultra 3:チタン筐体を3Dプリントで製造。100%リサイクルチタン粉末を使用
- Apple Watch Series 11:チタンバージョンでも3Dプリントを採用
- iPhone Air:USB-Cポート部品に3Dプリント技術を使用
Apple Watch Ultra 3では、3Dプリントにより従来の鍛造では実現できなかったテクスチャを造形。セルラーモデルのアンテナハウジング周辺の防水処理も大幅に改善されました。
アルミニウムへの展開計画
Appleの製造設計チームとオペレーション部門は、この3Dプリント技術をアルミニウムに応用する研究を進めています。
展開ロードマップ
- まずApple Watch:チタン3Dプリントの経験を活かし、サイズの小さいApple Watchから着手
- 次にiPhone:より大きなフレームが必要なため、技術の成熟後に展開
アルミは現行のiPhoneやApple Watch(非Ultra/チタンモデル)の主要な筐体素材です。3Dプリント化が成功すれば、全モデルの製造プロセスが根本的に変わる可能性があります。
ユーザーにとって何が変わる?
3Dプリント筐体の採用により、ユーザーが実感できる変化も期待されます。
| 項目 | 従来(切削加工) | 3Dプリント |
|---|---|---|
| デザインの自由度 | 制約あり | 複雑な形状が可能 |
| 防水性能 | 標準的 | 向上の可能性 |
| 環境負荷 | 材料廃棄多い | 最小限の材料使用 |
| リサイクル率 | 部分的 | 100%リサイクル材が可能 |
| 重量 | 標準 | 軽量化の可能性 |
実現時期は?
アルミ筐体の3Dプリントはまだ研究段階で、具体的な搭載時期は公表されていません。ただし、チタンでの実績を踏まえると、Apple Watchでは2027年〜2028年頃、iPhoneではさらにその後の搭載が現実的と見られます。
3Dプリント製造がApple製品に与える影響
3Dプリント製造技術の採用は、Apple製品に以下のような影響をもたらす可能性があります。
デザインの自由度が向上
従来のCNC加工では実現できなかった複雑な内部構造や一体成型パーツが可能になります。例えば、内部のリブ構造を最適化することで、同じ強度でより軽量な筐体を実現できます。
製造コストの削減
CNC加工では大きなアルミニウムブロックから削り出すため、材料の60〜70%が廃棄されていました。3Dプリントでは必要な材料のみを使用するため、材料廃棄率を10%以下に抑えられます。
環境負荷の低減
材料廃棄の削減に加え、製造工程の簡略化によりエネルギー消費も削減されます。AppleのカーボンニュートラルSurface目標の達成に大きく貢献する技術です。
いつ製品に搭載される?
現時点での情報をまとめると、以下のタイムラインが予想されます。
- 2026年 — Apple Watch Ultra 3でチタン3Dプリント筐体を採用(実績あり)
- 2027年 — Apple Watchの一部モデルでアルミニウム3Dプリント筐体を採用
- 2028年以降 — iPhoneへの段階的な導入
お使いのiPhoneで利用できるiOSの最新機能については、iOS 26の新機能まとめ15選|対応機種一覧とアップデート方法もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 3Dプリント筐体は耐久性に問題はありませんか?
むしろ向上する可能性があります。3Dプリントでは微細な格子構造を内部に設計できるため、従来の加工品よりも軽量かつ高強度な筐体が実現できます。Apple Watch Ultra 3のチタン筐体で実証済みです。
Q. 製品価格は上がりますか?
初期段階ではコスト増の可能性がありますが、量産技術の成熟とともにCNC加工よりも低コストになると予測されています。長期的には製品価格の据え置きまたは引き下げに貢献する見込みです。
詳しくはApple公式:Apple Watchもご確認ください。
まとめ
- Appleが3Dプリント・アルミ筐体をiPhone/Apple Watchに計画
- Apple Watch Ultra 3のチタン3Dプリントで技術実績あり
- 原材料削減・防水向上・デザイン自由度の拡大がメリット
- まずApple Watchから着手、次にiPhoneへ展開
- 実現は2027年以降の見通し
Apple製品の「中身」が大きく変わる可能性を秘めた技術革新です。新しい情報が入り次第、この記事を更新していきます。
※この記事の情報は9to5Mac(2026年3月8日付)のレポートに基づいています。正式発表前の情報であり、変更される可能性があります。


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